税理士の資格について、税理士になるためにはColumn

vol.0022
ラボン博士

今回は、税の専門家である税理士について理解を深めていこうと思う。


1、税理士とは

まずは、税理士の仕事について整理してみよう。税理士法で、次のように業務が定められておる。「税務代理」、「税務書類の作成」、「税務相談」の三つじゃ。

税務代理と言うのは、納税者に代わって税務申告の手続きや、税務調査があったときに対応することじゃ。税務書類の作成は、皆になじみの深い所得税や法人税、相続税・贈与税と言った申告書などの書類を作成する仕事じゃ。

そして、税務相談は、税に関するあらゆる相談に乗ることじゃ。また、これらを業として行うことができるのは、税理士資格を持つ者に限られるのじゃ。


2、税理士になるための方法

では、税理士になるにはどうすればいいか。税理士試験に合格するというのが一般的じゃが、これを含めて、下記のとおり「税理士となる資格」というのがあるのじゃ。
(1) 税理士試験に合格した者
(2) 税理士試験を免除された者
(3) 弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
(4) 公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。)
この内のどれかに該当すれば税理士となれるのじゃ。ただし、(1)と(2)の場合は、租税又は会計に関する実務経験が通算2年以上必要という要件があるのじゃ。なお、(2)の免除については、詳細は省略するが、大学教授や官公署職員で一定の要件を満たす者が対象じゃ。


3、税理士試験

次に、税理士試験の受験資格や試験科目の内容を紹介しておこう。

3-1受験資格

受験資格の主なものは次の通りで、このうちのどれか一つを満たせば「受験資格有り」じゃ。
《学識による受験資格》
①大学又は短大の卒業者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
②大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上取得した者
③一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
④司法試験合格者
⑤公認会計士試験の短答式試験に合格した者(2006年度以降の合格者に限る)

《資格による受験資格》
①日本商工会議所主催簿記検定試験1級合格者
②公益社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験上級合格者(1983年度以降の合格者に限る)

《職歴による受験資格》
①法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
②銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付・運用に関する事務に2年以上従事した者
③税理士、弁護士、公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

3-2 試験科目と受験ルール

試験科目は、大きなカテゴリーで言うと「会計学」と「税法」があって、その中で必須科目と選択科目があり、全部で5科目に合格しなければならないのじゃ。

  試験科目 選択区分 備  考
会計学 簿記論
財務諸表論
2科目必須 会計科目は2科目とも必須
税法 所得税法
法人税法
どちらか
1科目必須
所得税法と法人税法は必ずどちらかを受験しなければならない。
相続税法
消費税法または酒税法
国税徴収法
住民税又は事業税
固定資産税
この全体の中から3科目 所得税法から固定資産税までの7区分の中から3科目を受験しなければならない。

なお、5科目合格が必要じゃが、税理士試験は科目合格制なので、一度に5科目受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっておるのじゃ。合格した科目は生涯有効なので、計画的な学習と受験が可能じゃな。受験者にとってはありがたい制度じゃが、最近は、この制度が税理士の高齢化の一因とも言われておるのじゃ。
また、試験の合格基準は、国税庁によれば各科目とも満点に対して60%ということじゃが、巷では、合格するのは受験者中の成績上位10%だという説がある。この類の話しは国家試験につきものじゃが、やはり競争試験としての要素も強いようじゃな。


4、税理士登録

試験に合格しても、税理士登録をしないと税理士を名乗って税務の仕事をすることができない。そして、税理士登録のためには、2.のところで紹介したように、2年間の実務経験を備え、それを証する「在籍証明書(勤務先発行)」添付しなければならないのじゃが、この実務経験がかなりの曲者で、主なものは次のような内容じゃ。

①税務官公署での事務、その他官公署や会社における税務事務
②貸借対照表及び損益計算書に関わる会計事務
③決算手続に関する事務
④財務諸表の作成及び関係する事務

注意が必要なのは、経理部署にいたとしても、単純な起票作業や集計事務等では対象とならないことじゃ。一定の簿記・会計知識を要する仕事に従事することで実務経験と評価されるじゃ。

実務経験は通算2年なので、従事期間については試験の合格前後は問わないものの、2年間に至る時間のカウントは、正規の勤務時間内の時間しか対象とならないなど、かなり厳しくチェックされるのじゃ。最近は、試験問題の難易度が上がっているから、実務経験も考えると、税理士資格はかなりの難関資格じゃな。





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