関税とは?関税の基礎知識と特徴

関税とは、海外から国内へ輸入される商品に課される税金のことです。関税の納付者は、対象となる貨物の輸入者です。輸入品を海外から自国へ持ち込む企業や個人が、輸入国の税関へ関税を納めます。
関税を納付するのは輸入者ですが、輸入品が国内市場で流通する際、関税分は一般的にコストとして商品価格に上乗せされるため、最終的に負担するのは、輸入品を購入する消費者となるため、みなさんにも深く関わる税金の一つといえます。
なぜ関税という税金があるのか?
関税の目的は、主に3つあります。
国の歳入を増やすため
関税は「国税」であり、日本国の歳入となります。日本の関税収入は約0.9兆円となっており、これは国税収入全体に占める割合としては約1%程度にとどまっています。
国内の製品を守るため
スーパーで、野菜や肉が日本国内のものより輸入品の方が安いなあと思う事があるでしょう。海外の方が人件費などのコストの低さや広大な土地での大量生産などが理由で商品原価そのものが安いことが多いのですが、安い輸入品を低い価格のまま、スーパーで販売してしまったら、日本製のものが売れにくくなってしまいます。そこで輸入品に関税をかけて店頭で販売される価格をアップさせているです。そうすることで、価格競争で不利になりがちな国内産業を守る役割があります。
貿易政策の調整
外交や経済政策の一環として、関税率を調整することで、特定の産業を保護したり自国の優位性を確保したりします。また、貿易摩擦の解決策として貿易不均衡の是正や貿易摩擦の解消・緩和のために、関税率を操作する場合があります。
関税はどのように計算される?
関税の基本的な計算方法は次のとおりです。
関税 = 課税価格 × 関税率
課税価格は、商品価格に運賃や保険料を加算したものになります。
計算式中の「関税率」は数千もの品目分類があり、その品目ごとに適用されるます。肉、野菜、飲料、アルコール、たばこ、石灰、毛皮、木材、車両、家具など、とにかく細かく分類され、それぞれに税率が決まっています。
しかし、すべての輸入品に上記のような細かい分類で税率を課すことは、輸入者にも税関にも負担が大きくなるため、課税価格の合計額が20万円以下の少額輸入貨物は、簡易税率を適用できます。
少額輸入貨物の簡易税率とは?
輸入されるもののうち課税価格の合計額が20万円以下のものを「少額輸入貨物」と呼びますが、そのうち一般貨物(国債宅急便含む)や郵便小包を利用したものには、「簡易税率表」に基づき課税されます。
「簡易税率表」は、品目分類6区分とアルコール飲料の区分から成り立っており、例を示すと次の通りです。
| 主な品目例 | 関税率 |
| 1.酒類 (1)ワイン (2)しょうちゅう等の蒸留酒 (3)ワインクーラー、清酒など | 1ℓにつき70円 1ℓにつき20円 1ℓにつき30円 |
| 2.トマトソース、アイスクリーム、毛皮 など | 20% |
| 3.コーヒー、茶、ゼラチン など | 15% |
| 4.動物、食料品(肉、魚、野菜、ココアなど)、 絹織物、衣類、衣類付属品 など | 10% |
| 5.精油、化粧品類、洗剤、プラスチック製品、傘、 ガラス製品、寝具、家具 など | 3% |
| 6.ゴム、紙、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品など | 無税 |
| 7.その他のもの | 5% |
参照元:日本関税協会-関税定率法
個人輸入にも関税はかかるの?
個人であっても輸入をすれば、関税を納める義務があります。個人輸入である場合は「個人使用目的に使用される関税の減免制度」という制度があります。
- 課税価格に運賃や保険料は含まない。
- 商品小売価格に「0.6」をかけたものが課税価格になる。
- 課税価格が1万円以下なら免税となる。
例えば、海外のネットショップで商品を購入すると、現地の通貨単位(ドルやユーロなど)で表示されています。それに税関の公示レートを掛けたものが日本円ベースの商品小売価格です。これに0.6をかけて1万円以下なら免税というわけです。ただ、一つ一つの商品が1万円以下でも、一度に送られてくる商品の合計が1万円を超えたら免税ではないので、注意が必要です。
税額の確定方法には2つの方法がある
申告納税方式
輸入する人が税関長に対して「輸入申告」をして納付する税額が確定する方法です。②賦課課税方式(下記)により課税される貨物以外のすべてに対して、この「申告納税方式」が適用されます。
賦課課税方式
基本的には①の申告納税方式により税額が確定しますが、次のような場合は、賦課課税方式により税関長が税額を確定させ、輸入者に通知されます。
- 入国者の携帯品や別送品、引越荷物
- 郵便物(課税価格が20万円以下のもの)など
税率の分類も多岐に渡り複雑ですので、迷うことがあったら、税関や通関士に相談することをお勧めいたします。

今井 俊樹
ユーザーが本当に良い選択ができるマッチングサービスを作りたいという思いから、「税理士紹介ラボ」の立ち上げを起案。企業間のアライアンス事業や、WEBサービスの企画・運営を手掛けた経験を基に、依頼者と税理士がwinwinの関係になれるサービスを提供。500名以上の税理士と面談を行い、毎年3000件以上のマッチングを成功させている。
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