税務調査の基礎知識と対象例

税務調査の基礎知識と対象例

今回は、税務調査についてのお話です。
日本の税制は、所得税、法人税、相続税、消費税といった基幹的な税について、申告納税制度が採用されています。

税額を納税者自らが税法に基づく計算をしたうえで申告する制度をとっていますが、この申告納税制度を有効に機能させるために、適正な申告がなされているかを国家がチェックすることを、いわゆる「税務調査」といいます。
この税務調査は、その目的や担当する課税側の部署によって幾つかの類型に分けることができますので、その特徴を見てみましょう。

目次

税務調査の類型

査察等の特殊な場合は別として、一般的な税務調査の流れと主な内容を見てみましょう。

調査の類型内容
一般調査通常の課税処分を目的とした調査で、個人課税、資産課税、法人課税(法人税、源泉所得税、消費税、印紙税の各担当)といった税務署の調査部門が主に担当する。通常は、納税者の事務所等に臨場して実地調査を行う。調査日数は2日~2週間程度。
簡易調査納税者宅等へ臨場せず、文書や電話等で、又は税務署へ呼んで面接し、申告内容の疑問点について確認する。
特別調査高額・悪質な不正計算や所得漏れ等が見込まれる者に対して行う。事前に悪質性を把握している場合がほとんどで、一般調査に比して調査日数も投入人員も多いという特徴がある。期間は、数週間~1か月超。
補完調査調査において矛盾点や回答が曖昧な部分が多い場合、調査対象の取引先などに確認する「反面調査」と呼ばれる手法がとられる。
国税局調査活動範囲が広域に及ぶ対象や、悪質性が高く税務署の調査ではカバーできないような対象を調査する「資料調査課調査」、大企業向け調査に特化した「調査課調査」がある。
査察脱税の疑いのある対象を、犯罪として検察庁へ告発することを目的とする調査。査察部の内偵調査から着手する事案と、税務署や資料調査課の事案で、一定の基準に達したため引き継がれるものがある。
(余談)映画の題材にもなって「マルサ」として知名度は高い。

税務調査の実際

査察等の特殊な場合は別として、一般的な税務調査の流れと主な内容を見てみましょう。

調査手順内容

事前通知実地調査を実施する場合、原則として納税者の税務代理人(税理士法に基づく所定の書面を提出している者)に対し事前通知を行うこととされている(2014年税制改正以前は、納税者へも通知が必要)。

【通知事項】
1.実地調査を行う旨
2.実地調査の開始日時
3.調査の場所
4.調査の目的
5.調査の対象期間
6.調査の対象となる帳簿書類
7.その他政令で定める事項

なお、事前通知は、電話が多いと言われるが、調査内容が多岐に及ぶ場合などは文書や電子メールによることもある。

質問検査等通知事項に基づく調査を実施する。調査官には法律で定められた質問検査権という調査に必要な権限が与えられている。

申告内容の正誤による措置調査の結果、申告内容に誤りがなければ、更正又は決定すべきと認められないとの通知を発して調査は終了する。
調査の結果、申告内容に誤りがあることが判明した場合は、4以降の措置となる。

調査結果の説明
修正申告等の勧奨
調査結果の説明があり、誤りが指摘され、修正申告を勧奨される。
修正申告等勧奨に応じて修正申告と納税を行って終了。
更正又は決定修正申告の勧奨に応じないときは、更正の行政処分がなされ税額を決定される。

税務調査の対象例

税務署は調査先について、毎年調査が原則の大企業は別として、法人を三つのグループに分けて管理しているとされています。

A:申告内容や納税実績が良好なグループ
B:過去の一定期間内に不正を行ったり、取引先の不正に関与した法人など
C:AとB以外といった分け方のようじゃ。
Aは定期的に調査して、良好な状態が続けば調査頻度を下げる。Bは毎年入ってもおかしくない。

このほか、特定の業界を集中的に調査することもありますが、新しい企業や個人事業主など赤字が想定される先や、業績に変動がなく申告も適正な企業へは、不正の情報でもない限り調査に入らないと言われています。

まとめ

税務調査は、悪いことをしていなくても些細な間違いでペナルティ付きの追徴課税される場合があります。適正申告は正確に行う事が大切です。

運営・監修者

今井 俊樹

ユーザーが本当に良い選択ができるマッチングサービスを作りたいという思いから、「税理士紹介ラボ」の立ち上げを起案。企業間のアライアンス事業や、WEBサービスの企画・運営を手掛けた経験を基に、依頼者と税理士がwinwinの関係になれるサービスを提供。500名以上の税理士と面談を行い、毎年3000件以上のマッチングを成功させている。

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